（解説）
モーションブルー横浜で不定期に行っているトミースナイダー＆フレンズも４回目となり、
一時的な集まりではなく一つのバンドして動き始めたような様子で嬉しい限りだ。
今回は3月24日にゴダイゴが大きなコンサートを行ったばかりだったが、全く
疲れを見せずに演奏するトミー、ミッキーは50歳を超えているとは思えない。
さて前回の浅野孝己から饒舌なCharにギターは戻るとステージ上の話が盛り上がる。
しかし前回モーションブルーで行ったライブは「トミースナイダー＆フレンズ」
ではなく、「トミースナイダー・スーパーセッション」ということらしい。
細かい話だが、「トミースナイダー＆フレンズ」第３回目だ。
今回は以前トミーがトヨタのCMで歌っていたエルビス・コステロの「She」の
フルバージョンを初披露した。この曲はミノトール2でのライブなどでも演奏
したことはあるが、最後まで歌った事はなく、フルバージョンが期待されていた。
バンド用にアレンジされ、素晴らしい完成度となった。ミッキーのオルガンが
アンニュイな感じで素敵だった。
スタンダードのSummertimeもトミーが以前、ローランドのデモの際に演奏
していたが、これもトミーがピアノ・Charがギターという新たな編成で演奏した。
情感たっぷりに歌い上げるトミーとブルージーにつま弾くCharのギターが絡みあい
絶妙なハーモニーを作り上げていた。
NHKの海外向け音楽番組のJ-meloで司会を務めるシャンティは一緒にライブを
行ったキーボーティスト松本圭司と作ったClosing Timeを軽やかに歌った。
男臭いステージにおいて、爽やかな風のような歌声でオーディエンスを魅了した。
他の曲については基本的に以前と同じアレンジだったが、より洗練された演奏だった。
2日目は１日目よりも一曲多く演奏している。
ただ、残念なのはトミーのソロアルバムからの演奏は減っている。今回はたったの２曲。
いよいよ孫が出来たCharは相変わらずの迫力プレイ、この人のギターは兎に角目立つ。
ボーカルにしても全く若い頃と変わらない。主役になるために生まれてきたような人。
ゴダイゴに加入しないでくれて、本当に良かった。
ミッキーはハモンド、ピアノ、シンセを自由自在に勢いよく弾いていた。
「ミッキーらしさ」はちょっとしたフレーズにも現れる。ソロにバッキングに。
シンセのベンディングも心地よい。Smokyで聴かせた音を転がすようなソロは
ラフだが、誰にも真似出来ない。
ナルチョは牡蛎にあたって5kg痩せたらしく少し元気がなかったが、Take It Easyの
ソロでは爆発。いつものスラップが会場に響き渡った。
竹越は…全然関係ないが、最近聴いたシオダマサユキというミュージシャンが竹越に
似すぎている。顔も声もそっくりで驚いた。他人のそら似ですが…。そんな彼の演奏は
ますます磨きがかかって、すさまじいレベルに達してしまっている。サポートだけに
しておくのは勿体ない逸材。
シャンティは精力的にライブ活動もしており、着実に自分の世界を構築している。
今回のライブではバックボーカルだけではなく、その華やかさでステージを大いに
盛り上げてくれた。
そして。
トミースナイダー。ドラムセットの隣にはいつものようにハンドソニック１０。
若い頃よりタムの音も声も低くなったが、その力強さは衰え知らず。一体その
力はどこから湧いて来ているのだろう。情熱的なボーカル、ボーカルのように
歌うドラム。
約90分のライブは時間を忘れさせてくれた。
（セットリスト）
(2日目のみ)Love You Till The Day I Die(Godiego)
1. In The City(Godiego)
2. Star OF A Million Eyes(Tommy-solo)
3. The Letter(The Box Tops)vocal:Mickie
4. She(Elvis Costello)
5. Longway From Home(Mickie Yoshino)
6.Summertime(George Gershwin)
7. Closing Time(松本圭司-Shanti) vocal:Shanti
8. Wondering Again(Char)vocal:Char
9. Monkey Magic 2006※ (Godiego)
10. Speak To Me(Tommy-solo)
11.Take It Easy(Godiego)
Encore Shinin' You Shinin' Day(Char)vocal:Char/Smoky(Char)vocal:Char
vocal:がないものは全てトミー歌唱。( )内は原曲備考
※通常のMonkey Magicと区別するためにインスト版は2006と呼んでいます。